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2007年12月10日

伝統木造住宅の危機

9月に引き続き2回目の国土交通省との建築基準法改正に伴うセミナーが12/7に伝統建築を守りたい5団体の主催により開催。コーディネーターとして私も参加。秋葉原の会場は、全国から伝統的な工法に取り組んでいる大工さん、設計士、工務店が60人ほど集まった。

建築基準法が6月に改正され、いろいろな問題が出てきている。
多くは、消費者にとってみれば、建築確認申請が厳格化され、安心したものを買えるという利点もあるのだが、現場での混乱は、著しい事態である。

今回のセミナーにおいても、住み手にとって不利になる問題点の陳情をお上にすることであり、営業的に建築関係者が不利益になるから陳情することでは決してない。

もはや、日本の住宅文化は、継承してはいけないというのが、今回の改正であり、国土交通省が、耐震化を進めるがあまり、耐震設計がされていない100年の実績ある建物は、現在の基準法にそぐわないので、ほぼ増築することはできなくなってしまった。

日本の古い町並みは、もはやこの基準法の元では、消え去るしかないであろう。
構造計算と実績とどちらが正しいのか?

職人が培ってきた技を受け継ぐことを拒否した日本人の選択は、正しいのであろうか?
というより、国土交通省としては、こんな事態になるとは、決して予想していなかったのであろう。結果としてこういう問題がでてきて、審査基準が厳しくなることで、安心安全の住まいができると信じていたはずだ。

これから家を建てる人が、以前とは違い、建てる住宅によっては大きな影響を受ける。
沖縄のようにコンクリートの住宅だと影響は大であろう。
車庫を地下にRCで作って、上に在来工法の木造で建てる混構造の建物も構造計算の厳格化により影響を受けている。

冬柴大臣は、沈静化を待てというが・・・
喉元すぎれば、大丈夫というわけにはいかない今回の改正

姉歯元設計士の起こした耐震偽装問題の思わぬ余波を受けた伝統工法住宅です

(セミナーの詳しい内容は今回は書くことができませんが、日本の文化を守ることは、山の木と直結していることだけは、間違いなく、伝統工法が、合法でない日本は、やはりどこか歪んでいるのかもしれません。個人の財産は、国が保障してくれるわけではないのだから、個人の承諾を得れば建築士にまかして欲しいです。)

どこかの漫画家が赤白の家を個人の自由だからといって閑静な住宅地に建てるようだが、そんなに赤白の家が元気になるからといって個人の自由だと主張して家を建てたいなら、広大な敷地に木を植えて、周りから見えないところで建てるか、歌舞伎町の真ん中に建ててはどうであろうか。節度のない大人が、この日本の文化をだめにしている。節度のない大手ハウスメカーが建築しているのもうなずける。常識ある設計士は、あんな仕事請け負えない。町並みは、個人の自由などではない。公共の場である。