お問い合わせ・ご来社予約
ナチュラルパートナーズ
ナチュラルパートナーズ
ナチュラルパートナーズ
ナチュラルパートナーズ

H22/4/16 立命館大学にて、国交省の伝統的構法の設計法および実証実験委員会の顔合わせのための全体会議を開催してきました。
昨年度まで、検討委員として2年間出席してきましたが、当初の思惑とは違う方向へと進むなか、国会での国交省委員会での答弁にて、委員会の人事が刷新され、委員長が交代し、委員も新しいメンバーに刷新されました。
各部会の主査もすべて交代し、まさに船の船長、乗組員が交代、一部同じ乗客を乗せて、目的も違うところへ船出です。
このことで、石場建てを含む伝統的構法が合法的に建築できる設計法が確立され、今後、法制化も睨んで、研究と実験が進みます。
今回は、僭越ながら、私が理事長を務めるNPO法人緑の列島ネットワークが、公募の結果、事務局に採択され、本事業の全体責任者となり、研究、実験をしていくこととなりました。
 立命館大学の鈴木祥之教授を委員長に、80名余の委員会体制にて進めていくこととなりました。
 実務者の信頼の厚い鈴木委員長の元に、消えつつあった伝統構法の木造住宅の復権を研究者・実務者とともに目指していきたいと思っております。
IMG_1591.jpg

カムナビの家(御師の家-槙田家)
カムナビとは、神の住む場所を指します
富士山を神と崇め、富士登拝の拠点である北口富士浅間社のある富士吉田市に今回訪れたカムナビの家はある。
文献によると元亀3年(室町後期、信玄がなくなった翌年)
にこの地に移ってきたという記録がある。
それ以来、富士登山の御師として富士講の人たちが泊まる神聖な場所として富士スバルラインができるまでは、多くの人たちがここに宿泊してから富士山への登頂を目指した。
IMG_0742.jpg
街道から奥まったところに御師の家は並ぶ
今も名残のある家が立ち並ぶ
間口10m奥行き200mという敷地は圧巻である
中門がある
IMG_0738.jpg
中門をくぐると水路がありその橋を渡り、蔵の横を通ると母屋が現れる
IMG_0827.jpg
玄関の間8帖
ここの柱も400年以上経っているチョウナの跡をみせる
IMG_0728.jpg
下段の間12帖
面取りのしてある柱は、農家とは違う丁寧な大工の仕事を見せている
IMG_0819.jpg
梁に残るチョウナの痕跡がくっきり写る
明治初期に改修がなされており、時代の違う材が一目でわかる
IMG_0976.jpg
床下は、伝統構法の典型である石端建て
IMG_1011.jpg
屋根裏
当初の束と思われる材料が今も屋根を支える
屋根はトントン葺き(ヘギ板)
IMG_0966.jpg
調査の合間に皆さんでおいしい自然食のランチ
木の家ネットの事務局の持留家、渡邉さん、北山さん、大江が参加して今後の保存や宿としての再開を目指して、協議しました
重要文化財級のこの建物を
来月は、近くの方たちで、ボランティアでお掃除の予定です
こういう国民の財産が、耐震が足らないという理由だけで、宿として営業することもできず、あとでできた法律に縛られてしまう日本はどこか間違っていると実感してきました。
ご神殿の前の鶴の間に一泊させていただき、先人の多くの人が富士登頂を思い、ここに泊まったかと思うと興奮してなかなか寝付けませんでした
山梨生まれとしては、ご縁を頂いた神様と当主である槙田ご夫妻に感謝です

伝統構法がやっと日の目をみるかも
今週の月曜日に東京まで出かけ、伝統構法の設計法をつくる検討委員会に実務者委員として参加してきました
そこでは、伝統構法における認識の違いが御用学者である研究者とあまりにもかけはなれており、根本的な足元をとめるかとめないかの実大実験をするかどうかの議論をしてきた。
その委員会の内容について、参議院の国土交通委員会にて、とりあげられ、国会において、これほど、伝統構法の詳細なことについて、公の場で討議されたことはなく歴史的なことであった。
これで、伝統構法にとっては良い方向へと向かうことができ、いままでの苦労が報われる思いで答弁を聞いておりました。
実務者は、まじめにこの機会に取り組みなおし、姉歯事件のようなことがないように、性悪説でものごとを判断されないようにしなければなりません。
今日の答弁で、新たな道が開けることを非常にうれしく思います。
参議院国土交通委員会 2009/11/19 
発言者一覧を選択して(3つ並んだ絵の真ん中の絵)
西田議員の質疑に対する
馬淵副大臣の答弁をお聞きください
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

先週行われた実大実験です
この実験では、大きな誤算がありました
それは、耐震等級2という
長期優良住宅の基準の建物が、予想に反して
転がってしまったのです
倒壊ではなく、ころがったという感じです
計算ばかりに頼り、金物でつくられた
ハウスメーカーにとっては、身の毛もよだつできごとでした
これにより、伝統構法のように、金物でしばりつけない
建物が評価されてくる期待がもてます
実際の映像をご覧ください
本来なら倒壊したほうが、残る予定でした
足元の止めつけがゆるいほうの以前の基準の建物が残りました
震度6強の地震ですから、これですと阪神大震災では
見事に転ぶことが予想されます
めったにない地震でも、この壊れ方をしては、人命が失われます
土壁と貫を使った伝統構法の家は、こんな壊れ方をしません
生命維持空間を残してゆがむだけで、修復可能な家を建てることができます。
[高画質で再生]

09.10.27 E-ディフェンス公開実験 [SNS]
ニュースにもなってますので
下のURLをクリックしてご覧ください
担当者の弁明が弁明になってません
どうして河合氏がコメントしてるかもわかりませんが・・・・
代表の大橋氏のコメントを報道して欲しかったなあ・・・・
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00165658.html

伝統構法はこれからどこへ向かうのか
009/9/12 に開催された これ木連主催のフォーラム
パネルディスカッションの様子
連続3まであります
デジカメの限界までとりましたので、途中までですが、ポイントは拾えてます
大橋先生の最初のコメント


宮内大工、吠える!!さすが

9/12 13:00-18:00 立命館大学(滋賀県)
これ木連主催の「伝統構法はこれからどこへ向かうのか」のフォーラムにパネラーとして参加してきました。会場の席は満席で、持ち込みイスと階段にまで人がつめかけ、この問題については、皆さんが注目していることがわかりました。
DSC_0027.jpg
基調講演のあと、パネルディスカッション1にパネラーとして参加しました
DSC_0038.jpg
実務者の代表として、事前にいろいろ想定していた問題点を述べさせていただきました、
DSC_0062.jpg
会場では、青、黄、赤の色紙を使用して、会場の皆さんに問いかけをしました。伝統構法は、足元を止めないことと思いますか?などと聞いてみました。イエスの青が多かったです。

伝統構法はこれからどこへ向かうのか
~「伝統的木造軸組構法住宅設計法」を考える
forum3_omote_4.jpgforum3_ura5.jpg
私も参加している「これ木連」の第三回フォーラムが滋賀で開催されます。今回は、第一部「私たちが残したい伝統木造住宅とは」というテーマで話し合われるパネルディスカッションのパネラーとして意見を述べてきます。
すでに昨日の時点で、参加定員の200名の数をこえて、申込ストップとなりました。これは、建築関係者の中では、非常に関心の深い事案であることを表しております。
政権交代が行われたなかで、建築界でも政変がおこることを期待してます。いかに今までの法律をつくる過程で、実務者の意見が無視されてきた慣習を打ち破るかが課題です。

tukuba20090821
伝統構法実大実験 2009/8/21

つくば市の建築研究所で行われた実大実験の後に行われた大橋先生による講評です
雨が降りそうでしたが、実験後ポツリときただけで、何とか屋外の実験ができ、これで、Eディフェンスで行われた昨年の実験との比較ができ、軸組みだけの耐力を出すことで、計算法に利用できるようになります。要素実験の結果も踏まえて、来年には、まとめられることでしょう。
大橋先生発言ポイントとして、「思ったより耐力が出た」苦笑いしてみえます 

最近200年住宅という言葉がはやってます家の修理履歴をとることや、性能を表示することで、
30年もつかどうかのベニヤを使った家でも、
200年のレッテルがもらえます
集成材だらけの構造材の家も200年持つそうです?
本当かな?
DSC_0061.jpg
さて、そんな中で、日本にも本当に200年使われてきている民家はあります。そういう家は、文化財になっていますけど。
今週の七夕の日に、大分龍晃院を見たあとで、飛行機の時間までに戻れると判断して、一人で、カーナビに頼りながら、山道を走り、大分県にある重要文化財の民家「後藤家」を見学してきました。
大分光吉インターから約40分で着きます
河沿いの道から急坂を上った集落の道沿いにありました
訪れる人は、ほとんどいないようです
入場無料です
お声をかけましたが、どなたも見えず、土間への扉も少し開いておりましたので、拝見させていただきました。
(記帳簿がありましたので、住所と名前を記入してきました)
どうやら、この家は、まだ台所やかまども現在使用中というかんじで、生きた住宅として利用されてます。
建築されたのは、18世紀の中頃ということで、その解説から判断すると250年以上経っていることになります
(昭和50年6月に重要文化財の指定)
地方農家の代表的な建物のひとつです
DSC_0077.jpg
内部は、かまどの煙でいぶされて、真っ黒になった梁が力強く組まれてます
貫構造で、土壁ですから、今の建物のように筋かいなどありません
DSC_0086.jpg
土間の入口の柱ですが
座敷の大きなカマチが刺さっており、足固めとなっています
DSC_0090.jpg
敷石の上に土台がひかり付けてある構造です
石場立てとは違いますが、シロアリにおかされることなく
よく無事に残っていると思います
建物周りは、タタキで囲まれています
土台下にも、石のすきまを埋めるようにタタキがいれてありますが、最初から、詰めてあったかどうかは、少し疑問でした
修理の際に詰めたのではないかな?
よくわかりません
DSC_0063.jpg
家このような200年受け継がれてきた伝統構法の民家は、新しい法律で規定される長期優良住宅の規定にはあいません
不思議な国、日本です
ぴかぴか(新しい)住宅メーカーの売り文句としての「200年住宅」という言葉に消費者は騙されませんように、よくご自分でご判断ください

昨日、国土交通省の本丸である霞が関の庁舎に行き、木造住宅振興室長にお会いしてきました。
現在、伝統構法の家を建てるには、姉歯事件後、基準法が改正され、石場立ての家を建てるには、通常の計算方法ではなく、限界耐力計算法という構造計算をして、指定構造計算適合性判定という申請をしないと建てることができません。
この唯一建てられる方法も、私が参加している委員会の流れの中で、ひょっとしたら建てられなくなってしまうのではないかという危機感を感じて、同じような危機感を感じている全国の仲間の意見を持って7人で伺ってきました。
心配することなく、先日の大臣の答弁からも伝統構法が守られる道が残されることとなり、一同胸をなでおろしました。
今後は、石場立ての実験をしたり、各地にある伝統構法で建てられた木造住宅の調査データーの収集に、実務者も加わって、分類を進めることとなります。
143-4310_IMG.jpg
でも、よくよく考えると、日本の伝統的な建物は、現在の法律では、既存不適格となってしまいます。
一緒に言った、滋賀の大工さんである宮内さんは
「世界遺産が既存不適格の国ってあるんかいな」とぼやいてました
全国にある、国宝や重要文化財は、既存不適格なのです
何百年も前には、建物を規制する法律はなく、自由に建てられたのでしょう。
もちろん、地位によって、瓦は葺けないで、茅葺しか庶民はだめだとか、意味の違う規制はあったようですけど。
日本の古い町並みを都市の中で守ことは、本当に難しい世の中になりました。
無指定地域の山の中の、白川郷のようなところは残りますけど。
143-4379_IMG.jpg

先日から足利事件の冤罪報道を見るにあたり、伝統構法で、造られてきた家づくりは、まさに罪があるかごとく、既存不適格という法に合致していない違法な建物となっている。まさに冤罪である。
元から建っていたものに対して、そのあとから施行された法律にあっていないから、違法であり、増築ができないとなる。
本来、法というものは、国民を守るために、国会という法律をつくる場に携わる、国民に選ばれた偉い方々が考えてくださる大切なルールでなければならない。
国民は、守ってくれるとずっと思ってきたが、実は、法律を作る側に立つと、いかに国民を縛って統制し、管理しやすくし、自分たちの権益と利益を確保するかということを第一に考えているかがよく見えてきた。
 法は、性悪説に立ってつくられる。そんな法など、なるべく立法させないようにしないと、ますます、住みにくく、大手の企業の論理に立った屁理屈のかたまりのような法律ができる。
6月に入り施行された長期優良住宅もそのパターンである。
本来、長期間の実績のある日本の家屋は、伝統構法の建て方の住宅であるにも関わらず、実績のあるその住宅は、その法律に合致しない。この矛盾の法律を誰も是正しない。
 耐震の名の下にすべての伝統家屋は、この日本から消失していく運命である。
 なんとか、伝統構法でできた日本の家屋と日本の町の風景を残したい。
 国民が気がついたときには、ハウスメカーの石膏ボードとビニルの内装の家が伝統的な日本の家になっている。
本当そんなことで、国民は納得してるのか、はなはだ疑問である。
「冤罪」を晴らすべく、今年は、京都、東京でのシンポジウムを成功させて、国民運動へとつなげたいものである。
今、微力であるが、私たちのような思いを共にする伝統構法のファンが集まり、大声をあげるしか、残された道はない。
官僚の中にも、こちらの立場を理解してくれる人もいる。今、まさにその人の意識により、風が吹いている。この風が吹いているうちに、伝統構法を「縛る」法律から「守る」法律へと変えたい。
DSC_0050.jpg

先週に引き続き、12/3~4と兵庫県三木市のEディフェンスにて、検討委員として実験に参加してきました。
先週実験したB棟と木組みの方法を変えての実験です

最初の写真は、加振前の状態です

多くの見学者の中で行われた公開実験です
前日に、基準法で定められた地震波を受けたあとに、神戸波を加振しました

写真は、実験後です

実験後 損傷部分の記録をします
伝統構法においては、歴史的な実験でした

多く学ぶべき点があった実験です

通し柱の部分では、鼻栓がおれて、梁を痛めませんでした

この程度の破損であれば、修復が可能です

中地震、大地震のあとに阪神大震災をうけたという想定ですので
確率はほとんど低いです

筋かいは全く入ってません

今後も、この一連の実験は続きます
ひとまず完了です

木の家ネットのサイトで映像が公開されました
http://kino-ie.net:80/kinoienews/?p=22

Top