桧の読書コーナー
南側吹き抜けの読書コーナーです
手すりの柱に肘木を差して天板を支えます
楔で固定してありますので、取ることも可能ではあります
本棚も背中側にたくさん作りましたので、ミニライブラリーになります
漆喰と墨汁塗りの木の家の完成です
ナチュラルパートナーズを設立して第一棟目の引渡しをすることができました
今回は、今までの構造ではなく、足固めをして、あえてボルトを極力使わずに
伝統木組みに、いつもよりこだわってみました
その結果、大工さんの手間は多くかかりましたが
なかなかこだわりの住宅になったと思います
床下も高いので、楽に床下に潜れます
大黒柱に木組みの格子
この家のシンボルになりました
床板を25mmの桧にしたので
いつもの15mmとは手間もかかりましたが
重量感を足の裏で感じます
100年いや200年は持つでしょうね
(設備を除いて)
安城の家
京都から専用の墨汁を取り寄せます
この墨汁は工業製品ではなく
昔ながらの方法で製造されてます
木材保護塗料としては、耐久力が一番あります
伝統の力ですね
外部の木部に墨汁を塗ります
2度塗りです
有害なにおいもなく、施工者にも安全です
安城の家
壁の下塗り用の土をミキサーで現場で砂と土、スサを混ぜて、水を加えて練ります
この土もこの地方で掘られたものから作られてます
わらスサ
荒壁とは違い、こまかく繊維状にされた藁を入れます
ひびわれ防止になるツナギの役目をします
下塗り乾かした荒壁の上に下塗りがされます
これから、中塗り、仕上げのしっくいが塗られます
安城Y邸
床板をすべて25mmのひのき板にしました
設計段階で挽いて乾燥させ。一年経って完成です。
これは、ロフト床ですが、踏み天40の杉板の上に25のひのきですので
かなりしっかりとした感じです
普段は15mmを使用してますが
25mmはなかなか重量感があっていいです
安城 Y邸
木刷りが張られました
この上にラスモルタル+しっくい塗りです
腰板は、杉板の赤身です
窓ガラスはすべて防犯ガラスのペアガラスです
安城 Y邸
外部の下見板は、杉の赤身板を鎧張りにします
赤身板は、非常に腐りにくいです
この上に、墨汁を塗ります
杉板の下には、内部からの湿気は、通すけど
外部からの雨水は通さないシートを張ります
昔はこんなシートは必要なかったけど
最近は、雨漏りはクレームとなるため
この地方は台風の暴風雨に供えて予防措置として
施工します
もちろん、こんな新建材は嫌な方もみえますので
ご希望によって施工します
ニオイなどの問題は無い商品です
柱のコーナーは、これから桧の付け柱をかぶせますので
まだ、下地のシートが見えてます
下見板より上部は、大壁の木刷り+モルタル下地+漆喰塗りとなります
安城Y邸
大工の造作が進んでます
床下断熱には、40mmのフォレストボードを使用
自然素材で、国産で利用できる安全な物は他には見当たらないです
この素材は、杉皮を繊維状までして、コンスターチで固めたもの
秋田で製造されてます
愛知県では、一番に利用し始めまして、多くの実績があります
屋根の断熱にも使ってます
ネタは、桧の40*90 @303です
断熱の厚みと揃えます
床板は、桧板厚み25を使用してます
安城Y邸(1号)
荒壁を塗り、乾いたら、中塗り土を塗ります。
(この左官さんは、甲府城の土塀や掛川城の土塀を塗ってもらった、ベテラン左官の親方の小塚さんです。)
中塗りすると、荒壁だけよりも、壁の強度が増すことが実証されてます。
中塗り土は、荒壁で使用した土より、粒子が細かい粘性土と砂を練って塗りつけます。荒壁でできたひび割れを埋めることにより、断熱や防火性能の向上、厚みが増すことにより湿度の調整機能、遮音、防音性能もあがります。
中塗りが塗りあがったところです
この上に木ずり板を張っていきます
安城Y邸
組んだ竹小舞に練られた土をつけます
愛知県では、”どろこん”と呼び
どろこん屋さんから買います
片側を塗り、乾いたら返し壁といって、もう一度塗ります
両面乾いたら、今度は、外側を中塗り土で荒壁にできた
ひび割れ埋めをします
外側を中塗りすると壁の強度が増します
予算が少し余分に必要ですが、お勧めしてます
理由は、耐震向上、断熱向上、調湿向上、遮音向上
安城Y邸
竹小舞を専門の職人さんが編んでいます
編むという表現が正しいか、組むという表現が正しいかわかりませんが、見ていると編んでいるように見えます。
私は、自然素材にこだわっているために、当然のように今では、藁縄で縛るように指定しますが、愛知県では、ほとんどがビニル縄です。ビニル縄は、腐らないのとすべるので編みやすいのが、どうしても利用される点のようです。
編んでいる職人さんに、話を聞くと藁縄で編むと2時間で軍手に穴が開いてしまうので余分に手間がかかるそうです。
昔からの伝統的な素材と工法は、歴史が証明してますので安心です。
2階の間仕切りの壁です
天井があらわしのため、三角の壁があります
この部分の竹舞いは、余分に手間がかかります
小屋裏です
大黒柱は、地棟の丸太まで伸ばして棟持ち柱としました
この地方では、上棟式に使用した御幣をお守りに縛っておきます
安城市y邸
今年の冬はなんとも雨が多く、屋根仕舞いをするのに、天候を見ながらの上棟でしたが、なんとか大屋根まで完成。1階の柱の込み栓が普通なら2本で済むところが、根固め、柱、束と同じ場所の1階部分で6本必要で、なかなか堅牢な建物となりました。大工さんには、大変なご苦労をかけましたが、できてみるとやはりいい感じです。屋根まわりは、折り置きで、庇の腕は、桁より飛び出た梁が兼用します。現在、屋根屋さんが瓦を乗せ始め、左官さんが竹小舞を組み始めました。