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ナチュラルパートナーズ
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5/2 の進捗状況の全体です
屋根の形もできあがり
野地板を張れば、屋根は銅板葺きへと職種の交替です

浜縁 縁板張り
あらかじめ加工してきた板を現場で合わせて張ります
釘は使わずに板の下から伝統的な金物(メカス)で引っ掛けて留めます

メカスは、愛媛県の白鷹さんに特注で制作してもらいました
白鷹さんは、薬師寺や各地の文化財の和釘を打っている職人さんです

縁板

縁板張り

浜縁
床組部分となります
向拝の下です
束を立てて、その間にけ込み部分の板を落とし込みます
隅木の大引きが斜めに向拝柱よりのびます
土間部分はタタキ仕上げです

隅扠首
内陣の丸柱に刺さり、縁束で受けているななめの材が隅扠首です
この上に縁板を敷いて高欄がまわります

骨板
屋根の袖部分を丸くするための下地です
背骨のように丸い板が並びます

破風板
破風板の上に茅負、裏甲が取り付けられ
屋根に葺く銅板の下地が組まれます

向拝部分の階段
段板は、板ではなく角材の形で使います
構造的にも強いです
釘は使わずに組むだけです

仕上がると階段の下は、ふさいでしまい、入ることはできません

亀腹
仕上げた亀腹の型を取って、それに合わせてRの加工をしてひかりつけます

屋根下の木組です

化粧たる木が納まりました
茅負の上に
裏甲(手前に不ぞろいになっている板)
を取り付け中です

隅ハネ木は、母屋の下に斜めに入っている部分です
隅の部分の垂れ防止のために入れます

破風板がとりつきました
この破風板は、一枚板です
曲がっているので、3尺の幅の板から取ってます

垂木のピッチは、細かく入ってます

内陣の扉が取り付けられました

鈴木建具さんが、緊張して組んだ一品です
柱を立てながら、同時に建てこみます

この建物は、流れ造と呼ばれ、屋根が正面に向かって、向拝部分に流れてきており、妻が側面になります。

この写真は、向拝部分が手前です

下から、向拝部分の虹梁(こうりょう)
その上に変える蟇股(かえるまた)、斗(ます)
丸桁です

奥の部分は、内陣部分となります

毛布の掛かっている部分は、海老虹梁(えびこうりょう)

木鼻(きばな)

伝統的な彫刻が施されてます

蛙股と斗(かえるまた、ます)

蛙股と妻板の納まり

木鼻と斗栱(ときょう)

斗(ます)・・・・四角いマスのような形をしたもの
栱(ひじき)・・・・(肘木、肱木)とも書く。斗や桁等を載せる断面長方形の角材。

斗栱とは、この両者が交互にくみあわされたもの。

下から、木鼻、その上に大斗(だいと)、枠肘木、外側に巻斗、中心に方斗、
その上に、軒桁を受ける実肘木(さねひじき)

高台に建てているせいもありますが、強風が吹くなかでの、組み上げとなっております。今日の現場からの連絡によると風もおさまったようです。
今回の遠征での仕事は、藤井棟梁、成田棟梁、足立さん、矢島さん、花木さんの5名の大工さんで建築中です。

(写真1)は、西妻部分の蛙股(かえるまた)を納めているところです

右奥に見えるのが、日本猿の群れで有名な高崎山です

真ん中が、藤井棟梁、左側が成田棟梁、右側が花木さんです

妻梁を納めています

藤井棟梁と成田棟梁は兄弟弟子です

ベルトでしめて、建てお越しの調整中です
組物が多いので微妙な調整が必要です

これから、屋根部分の仕事へと移っていきます

私は、この時点で、名古屋へ戻ってきましたので、
今度報告できるのは、来月の中旬ころになります

大工さんたちは、このまま銅板葺きの板金屋さんの仕事ができるところまで組み立てて、ひとまず帰ってくる予定です。

一昨日、現場に大工さん5人と到着しました
雨がふっていたので、仮屋根をかける作業をして
昨日、柱建てがはじまりました

内陣部分の壁と向背の柱が建ちました

先日、京都で製作をお願いしていた錺金物(かざりかなもの)が金箔を張られて完成してきました。
藤井棟梁が持っているのは、破風尻につける金物です

完成した舟錠です
銅製で金メッキ仕上げです

豊田市の鈴木建具さんが担当してくれた扉です
一枚板でできており、軸の部分も一枚板から削りだしてます
失敗が許されない緊張感で、大変だったと話してくれました

原寸図の上に載せて、寸法の確認をしてます

扉の錺金物を当てて完成状態の確認をしてます
金物は、建てこみが終わってから取り付けます

これでほぼ準備完了です

いよいよ明日から現場への積み込みの準備です

彫刻師 駒田さん
彫刻師の駒田さんは、190センチの大柄な優しい眼差しの男性です。
どっしりと座布団に座って繊細な彫刻を丁寧にしていただいてます
非常に根気のいる仕事です

彫る材料や形によって、様々な彫刻刀やカンナを使います
ほとんど手作りで作られた道具です
座っている傍らには、常に刃物を研ぐ砥石がおいてあります

彫る丸みや深さによって、カンナの歯を削り、台の木も削り
その丸みに合わせて道具を製作します
その場所を彫るためだけに一度しか使えない道具もあります

こんなに小さなカンナをつくります
今回の蛙股の隅をさらえるために作られたカンナです

ひとつの箇所を掘るのに何度も道具をかえます
この場所だけで、ほんの少しの間に3~4本の道具がかわりました

仕上がった天秤です
いよいよ来週組み立てられます

昨日、午後から大工さんの藤井氏と新しくできたばかりの第二名神を通って、京都へ金物の打ち合わせに行ってきました。事務所から2時間で到着しました。便利になりました。訪ねたのは、京都の西本願寺の南側で、神社仏閣の建築につける金物を製作している(有)松村錺さんです。松村さんは、息子さんと職人さん3人の計5人で銅板を加工して金物を製作する作業をされてます。

今回使用する舟形錠前です
金メッキする前の状態で、扉の厚みに合わせてバランスを考えております
この鍵は、一本一本手作りで製作されてます
細かな彫刻がされております
お社の正面の扉の真ん中に取り付けられます

(写真中央は、松村さん、右は、藤井棟梁)

破風板につける金物です
浮き彫りが施してあります
素地は銅ですが、これから金箔を張って仕上げます
彫り方には、平彫りと浮き彫りがあります
大きさや場所によって使い分けます

金箔仕上げと金メッキ仕上げの両方が選べますが、今回は、見比べた結果金箔仕上げといたしました。金箔仕上げは艶消し

奥のパソコンの前に座っている方が息子さんで、跡取りさんです
今は、社長さんで、親父さんが会長さんになったそうです

手前の職人さんは、銅の板を削って柱に巻く金物を製作中です

一日座りながらの作業、大変なことだと思います

鏨(たがね)で模様を刻印しながら丁寧に進められます

鏨の種類は1000本以上
全部自分で道具も製作します
切り落としのための鏨や模様をつけるためのものなど
道具の場所を覚えるだけでたいへんだそうです

今回、この工房を訪ねて、こういう伝統文化を地道に伝える職人さんがいるからこそ
日本の文化が守られているのだと実感しました

今回、見る機会に恵まれ、感謝いたします
注文した金物の完成は、一か月後です
楽しみです

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