小屋組が組み上がりました
丸太の梁は、地松です
雪の降る寒い冬に仮組をして、今やっと現場で本番。
梅雨の合間に晴れてなんとか、順調に
隅木を受ける桁です
ねじり組がしてあります
桁はヒノキです
腕木は、塗籠め仕上げとなります
出桁をセットしてます
大工さんは、この日は6人で仕事をしました
若い大工さんにとっては、なにもかも初めての体験だったようです
渡櫓門には、添柱といって、石垣に添うように6本あります。ケヤキの1尺角の材料を使用してますが、石垣の反りにあわせながら、石垣の表面にひかりつけして立て込んでいきます。
藤井利成棟梁は、チョウナで添柱を加工していきます。今では、なかなか大工さんが現場で使用することがありませんが、このような場所を加工するときには、非常に便利な道具です。
石垣にあわせた墨にあわせて、見事にチョウナの刃が削っていきます。使いなれてないとここまでうまくは、チョウナをふれません。さすが、名人だと実感する瞬間です。
渡櫓門のメインの柱である鏡柱の柱立ての準備です
ケヤキの2.3尺X1.1尺の断面です
柱を立てるのは、天然石の上ですから、ひかり付けが必要
事前に、ベニヤにて型を四方取りして、柱材に移して刻んであります
石に基準になる墨を出して、柱部分にチョークを塗り、当たるところを
探します。歯医者さんで、かみ合わせを調整するのと同じように、当た
ったところにチョークがつくので、そこをサンドペーパーで徐々にすり
ながら、石とぴったりになるように、水平と垂直をあわせながら立てて
いきます。
大工さんは、一本一本丁寧にセットしていきますので、うまくいく時は
、30分くらいで一本がセットできますが、長い時は2時間ほどかかりま
す。特に、この鏡柱は、横巾があるので、水平と垂直をあわせながら立
てるのに時間がかかりました。
耐震のために、金物が柱の下にいれてあります。昔ならいらないはず
なのですが、構造計算のうえでは必要で、これが、施工を余計に難しく
しております。
いよいよ6月5日より、現場に山手渡櫓門の材料を搬入。
14mの大梁は、高速を走れないので、
前日より足助から甲府まで一般道をトレーラーにて運搬しました
小屋組の松材です
大梁14mべいひばを2本、冠木12mのケヤキです
現場が広いので、余裕で材料がおけて安心です
いよいよ柱立てです
けやきの柱が並んでいきます
渡櫓門の大梁2本は、この建物で唯一の外国産である
これは、国内では、この大きさの木を確保することが困難なため
カナダのバンクーバー島産の米ヒバを利用
伐採してから7年経っており、自然乾燥した木である
樹齢は1000年以上
まさしく神の宿る木である
長さは16.5m、根元の巾1.3m、厚み0.56mの素材を
長さ14.8m、0.75mの巾に落とした
長さを切らないと製材機に入らなかったこともあるが
偶然にも使用する長さが14.3m以上あればよかったことも幸い
して製材することができた
大きなチェーンソウで切り落とす
私と比べても直径が大きかったことがわかる
製材したら10m以上ほとんど節のない無地材
ちょっとすごかった
真っ白な面がでてきたときには感動した
大切に建築物として最低でも500年以上は壊さないでほしい
と切実に思う
東土塀建て方
栗の土台(5寸角)、ヒノキの柱(6*5寸)で仕上げ高さ8尺5寸の土塀を石垣の上に建築します
控え柱(1*0.8尺)もヒノキで掘っ立てとなります
仕上げは竹小舞の上に荒壁、中塗り、
漆喰となります
仮屋根も仮設であり、雨に日でもできて快適です
高いところでの作業ですので転落に注意しながら作業を進めます
風が強い日は要注意です
屋根の垂木を取り付けたところです
土塀は石垣のカーブにあわせて曲線となります
今回の施工分は、長さ16間4尺あります
山手門軒裏
塗籠めにするための下地として、割り竹に藁縄(一部シュロ縄)を巻いた物を釘付けしています。これに土をつけて、最終的に仕上げとして漆喰を塗ります。
山手門脇土塀
軒天、壁はすべて塗籠めとなります。垂木横には○竹に藁縄を巻いたもので下地をつくり、仕上げは半○になります。これから何回も塗重ねてていきます。
地元の左官屋さんが、毎日こつこつと、現場の寸法にあわせて、一本一本丁寧に縄を巻いてます。気の遠くなるような細かい根気のいる作業です。下地つくりが一番時間がかかるようです。
現場で、荒壁ようの土を養生しています。藁が混ぜられ、発酵するのを待ってます。これから暖かくなるので、早く発酵が進むでしょう。
(大江は、この工事の木工事の下請け工事監理として参加してます)
元請は、地元JVです
山手門先日建てた、山手門には仮上屋がかかり、雨の日でも工事ができる状態になりました。
山手門脇柱の屋根です現在屋根下地のさわら板1分厚 長さ1尺 拭き足2寸の土居葺き(こけら葺き)中です
山手門屋根の屋根下地
丁寧に下地が葺かれていきます
ゴムシートなんかひきません
一般住宅ではこんなことなかなかできませんよね
技術は継承していきたいですね
4月3日より現場へ大工5名と私の6名にて借家に泊まりながらの作業を開始しました。
まずは、山手門の建て方です。
本日はあいにく雨が降って作業は中止。
よってブログを書ける時間ができました。
昨日までの工事経過です。
まずは、柱を据えるために台座となる石へ柱を光りつけするために、型とりの作業です。
柱と同じ大きさの型をつくり、ベニヤに石の表面の凸凹を移しとります。
型を柱にあわせて、墨を移します。
墨にあわせて、柱の根を削っていきます。
何度も柱を石にあわせては、垂直と水平を見ながら微調整をしながら建てコミます。
ケヤキの柱は2尺の太さがあり、重さは約1トンあるので、クレーンで吊ります。
柱の乗る場所にチョークを塗ってどこが当たるかを調べて、その部分を慎重に削り落としながら石の表面にあわせていきます。
建ててみると思ったよりも大きく感じました。
昔の人はクレーンなしで建てたわけですから、かなり大変な作業だったのでしょう。
先日現場から実測して型をとった型板を元に、石垣が当たる部分の添え柱を墨をたよりに、足助の加工場にて大工さんが丁寧に削りとっていきます。
太いケヤキの柱なので、削り落とすにも大変な作業です
このままの予定ですと、山手渡櫓門は5月頃には現場で姿を現すこととなるでしょう。
墨付けがされて、加工途中の添え柱です
2階の小屋組は、松丸太を使用して、本番で組まれる寸前まで足助の加工場にて仮組され出番を待ってます。
いよいよ石垣も完成して、石垣にあわせるための型とりに、大工さん6人が現場へ乗り込みました。
まずは山手渡門の柱を基礎となる礎石や添柱の接する石垣に基準となる墨を打ち、それに沿って木型をつくります。
この型を元に実際の柱を刻むこととなります。
藤井棟梁が、礎石に墨を出します
藤井棟梁が、石垣の天端の位置を確認しています
現場からは、日本一の富士山が美しく見えます
渡櫓門の冠木の仮組です
両方で長さが14mになります
ケヤキの材を使用してます
クレーンで吊らないととても人力では持てません
現場へ持ち込む前に仮に組んでみて
スムーズに工事が進むように
入念に継ぎ手をあわせてみます
組むことができました
一度組むとはずすのも厄介ですが
現場で困らないようにはずすこともできるようにするのは
至難の業です