稲荷社落慶法要
秋になり完成した稲荷社の落慶法要がありました
海の幸、山の幸が供物として並べられ
工事の無事完成の御礼とこれからの家内安全を願いました
近所の区長さんをはじめ関係各位の列席により
しめやかに執り行われました
このような立派なお社の建設に携われることは、一生で何度も無いことです。
伝統構法を学ぶものとして、こういう機会に恵まれることは、感謝の気持ちでいっぱいです。
稲荷社 屋根 銅板
下地に合わされた見事なカーブ(箕甲)を描き
美しく葺かれた銅板屋根
10年後くらいには、緑青が
出てきて色が落ち着いてくると思います
今は、遠くからみると輝いております
山の上に建っているので、かなり遠くからでも見えて
ランドマークになっています
棟の部分です
職人さんの高度の技術がいるところです
軒付け部分は、細かく折られた銅板が張られます
鬼の部分ですが、できあがってみるといいバランスの大きさでした
下で見ると大きすぎるかなと思いましたが、上にあがるとそんなに大きくは見えませんでした
擬宝珠
藤井棟梁が金物を取り付けます
足場を今日取り外し
全体が見えました
大きく見えます
感動の一瞬です
扉の金物が取り付けられます
大分のフェリー乗り場にて、このブログは作成中です
大慌ての速報でした
明日の朝、神戸につきます
懸魚(げぎょ)
これは、破風の一番上の拝みの部分につけるので、拝懸魚といいます。
装飾的彫刻です
中心に飾るのが六葉です
真ん中の心棒が貫通してくさびでとめてあります
金属のものもありますが、ここでは、木彫刻です
降懸魚(くだりげぎょ)
桁隠しの部分にとりつけます
とりつけてるのは、藤井棟梁です
大分へ来て26日経ちました
あと少しです
脇障子を組み立て中の足立さん
丁寧に何度も材料をあてて、かんなで調整しながら組み立ててます
床板をはめている矢島さん
すきまのないように取り付けます
何度も当ててカンナですり合わせをします
最後に床下に潜って、浮き沈みのメカス調整をくさびでします
昨日床張りは、完了しました
赤ちゃんと奥さんから離れて遠征ごくろうさまです
鬼板
屋根の妻につく鬼板です
これに銅板を巻きます
今日、寸法とりに、博多から小山社寺工業所さんの屋根職人さんがみえます
西側から現在の状態です
階段と浜縁の床ができました
節の無い木ばかりですと、神々しい感じです
今夜の大分発で、応援していただいていた成田さんと花木さんが
フェリーで愛知に帰ってきます
お疲れ様でした
私は入れ替わりで、週末から大分へ伺います
鬼の部分の下地を取り付けます
この下地に銅が葺かれます
西の妻から見たところです
下の白い紙は、汚れ防止の養生紙です
正面の階段を取り付けてます
5/2 の進捗状況の全体です
屋根の形もできあがり
野地板を張れば、屋根は銅板葺きへと職種の交替です
浜縁 縁板張り
あらかじめ加工してきた板を現場で合わせて張ります
釘は使わずに板の下から伝統的な金物(メカス)で引っ掛けて留めます
メカスは、愛媛県の白鷹さんに特注で制作してもらいました
白鷹さんは、薬師寺や各地の文化財の和釘を打っている職人さんです
縁板
縁板張り
浜縁
床組部分となります
向拝の下です
束を立てて、その間にけ込み部分の板を落とし込みます
隅木の大引きが斜めに向拝柱よりのびます
土間部分はタタキ仕上げです
隅扠首
内陣の丸柱に刺さり、縁束で受けているななめの材が隅扠首です
この上に縁板を敷いて高欄がまわります
骨板
屋根の袖部分を丸くするための下地です
背骨のように丸い板が並びます
破風板
破風板の上に茅負、裏甲が取り付けられ
屋根に葺く銅板の下地が組まれます
向拝部分の階段
段板は、板ではなく角材の形で使います
構造的にも強いです
釘は使わずに組むだけです
仕上がると階段の下は、ふさいでしまい、入ることはできません
亀腹
仕上げた亀腹の型を取って、それに合わせてRの加工をしてひかりつけます
屋根下の木組です
化粧たる木が納まりました
茅負の上に
裏甲(手前に不ぞろいになっている板)
を取り付け中です
隅ハネ木は、母屋の下に斜めに入っている部分です
隅の部分の垂れ防止のために入れます
破風板がとりつきました
この破風板は、一枚板です
曲がっているので、3尺の幅の板から取ってます
垂木のピッチは、細かく入ってます
内陣の扉が取り付けられました
鈴木建具さんが、緊張して組んだ一品です
柱を立てながら、同時に建てこみます
この建物は、流れ造と呼ばれ、屋根が正面に向かって、向拝部分に流れてきており、妻が側面になります。
この写真は、向拝部分が手前です
下から、向拝部分の虹梁(こうりょう)
その上に変える蟇股(かえるまた)、斗(ます)
丸桁です
奥の部分は、内陣部分となります
毛布の掛かっている部分は、海老虹梁(えびこうりょう)