安城市にて伊勢湾台風の年に建てられました鴨居差の民家を
耐震改修とバリアフリー化をしております
市役所に耐震改修の申請を行い、また、介護保険からは、手すりやバリアフリー化による補助金がいただけます
この建物は、昭和55年頃に道路拡張のために曳家をされ
外周部のみにコンクリート基礎が施され、そのうえに載っております
内部は、独立基礎のみでした
今回は、土台の切れているところや根固めの無い部分に補強を加え
コンクリートブロックの高基礎も除去し、耐震壁を構造計算に沿って加えていきます
すでに固定してあることから、壁量計算での対応となります
和室の畳をあげたところです
一部の部屋は、板張りに変更です
独立基礎が、一斗缶で作られてました
当時としては、こういう方法もあったのでしょう
地面と5CMも上がってなかった土台ですが、クモの巣がいっぱいあったことにより
シロアリの侵入がまったくありませんでした
現場には、耐震改修の補助金をいただいての工事であることを示す
旗を立てるようにと市役所から指示がでました
改築工事は、新築よりも大変な部分があります
壁の中の様子など、仕上げがしてありますとよく見えないからです
今回のようにスケルトンにして再生することは、今後、資源を大切にし、伝統構法技術を継承していくうえでも
大切なことだと思います
今回のお施主様のご決断に感謝するとともに
このあとまた、50年この建物を使用していただけるように
未来につなげる施工をしたいと思います
(文責 大江)